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アシンメトリー





手に入れたものは自由じゃなく 自由のまがい物ばかり
失くしたものはいちいち憶えちゃいない

Word / SUGA SHIKAO



「しつこいようだけど、あたしはどうしても、彼があのときアンタを守れなかったことが引っかかるの」

スツールの上で不安定に膝を抱えた親友が発した、これまで何度聞いたか判らないこの言葉が、どこにも突き刺さることなくすんなり胸に入ってくるようになったということは、あたしの心にそれを受け容れる隙間ができた証しだろうか。
かつてその隙間には、わずかな情と責任感と、それらの何倍もの葛藤が詰まっていたはずだ。

現実逃避の延長で築かれた関係から得られるものは何一つないと、今ならはっきり自分に言えるけれど、渦中にいるときそれを認めてしまうのは少し怖くて、何かを得るために何かを守り育んでいるのだと思い込むことで平静を保っていた。

「あたしが向こうを守る立場だったもの。向こうに守って欲しいとも守ってくれる人だとも思ってなかったよ」と呟くように応えると、彼女は珍しく、「そうだろうけど、でもあたしは引っかかったの。許せなかったの」と語気を強めた。
彼女は少しだけ怒っているように見えたが、その矛先が、目の前にいる愚かな親友にではなくその場にいない男に向けられているのは明らかだった。
あたしは、自分のために本気で怒ってくれる人を失わなかったことに安堵しながら、でもその現実がなんだか照れくさくて、4杯目のコーヒーを淹れるため立ち上がった。


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2009/03/26(木) 17:32 | MUSICTB:0
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